コピーアートペーパーのコスト
コピーアートペーパーはどんな感光紙かというと、「超低感度」、「粗粒子」、「青焼き色」だ。
これでも何百枚も撮って、この感光紙に習熟すると「何か価値のありそうな撮影」が出来るのか
という試みを始めたところだ。このペーパーの値段は600円で24枚程度だから1枚25円というところ
だから、今、例えば35mmカメラでフィルム撮影するとCDに焼いてもらうサービスで36枚撮り一本
で2000円程度かかる。それだと1枚55円かかっていることになるからこの低感度の感光紙はその半分
!!!!性能からするとかなり高い!いやいや、趣味というものは「効率」で考えてはほとんど
成り立たない。今でも6×7で撮影を楽しんでいる人だっているからだ。
この感光紙は高感度の撮影フィルムにない特徴が魅力ではないか。そうだ。アイロンで現像できる
という絶対的に他の方法よりも有利な点がある。アイロンを熱くするのに数十秒。現像するのにも
数十秒で、撮影した内容を見ることができる。ここで他を引き離し圧倒的な有利に立てるのだ???
撮れるものはとても限られている
このコピーアートペーパーは感度が非常に非常に低い。だから撮れるものがかなり限定される。
F1.8で日中、しかも晴天のカンカン照りでも、露光時間は10分以下にならない。だから動くものなど何も撮れないし木々の葉なども風が吹けばどうなるのか、
こんな感じ、元を知らない人ならずいぶん葉っぱのない幹が大きく写っているように感じると思うが、実はこの左側の木にはもっとたくさんの細かい枝と葉があったはず。この写真は葉と葉の間に三角形に見える遠景を撮ったつもりなのだが、風が吹いていたために葉がだいぶ少なくなってしまった。それでも写っている葉はたまたま建物に近く、風があまり当たらなかったのだろう。
F1.8で30分露光だ。この写真を見た人が、我が家にある金魚をとればいい味なのではと言ってくれたのだが、金魚を取ったつもりでも、結局固定された水槽だけが写ることになるだろう。
そんなわけで、風景写真しか撮れないことがやっと理解できてきた。いぬや猫もきっと30分から1時間はじっと寝ていてくれないと撮影できないわけだ。
コピーアートペーパーの写真は左右逆さま
このアイロンで現像する簡易フィルムで写る映像は左右反対。いつも見慣れた風景も逆さまになると見たことのない風景に変わる。
でもパソコンやスマートフォンで左右反転、回転、歪みとりなど簡単に出来る時代には必要なら加工すれば良い。
それではなんでこのような不便で画像の粗い写真を撮るのか、、、わからない。
多分人は「制約」が大好きなのだ。性能がとても悪い車に乗ってみたい。そう思って1974年製のビートルに乗っていた
私だから、このコピーアートペーパーに惹かれても仕方がない。その中で何が出来るのか調べるのは写真の素人でも
やりやすいチャレンジだが、現代の素晴らしいデジカメの限界を探るのは高性能すぎて非常に難しいだろう。
写真に詳しくない人間でも楽しめる。こんな趣味があってもいいのだ。
家の向かいにある駐車場、ガードレールはこちら向きでなく、
本当はこっちにある。これだけでもう自分で撮った写真を見ても
どこの写真かわからなくなる。
コピーアートペーパー用にカメラを作る
この紙に撮影するためには、6センチ角の紙が取り付けられる
カメラを用意する必要がある。ティッシュの箱にレンズをつけて
箱カメラという商品がいくつかあるらしいが、子供の実験用で、
もともと画質も悪そうなこのペーパーにぼんやり映っただけでは
オヤジの趣味としては満足できない。
そこで、100円均一ショップ「セリア」の窓付き金属缶に古い
35mmカメラのレンズを取り付けてカメラを自作した。
金属の箱にペンタックスKマウントの古いレンズを取り付けたカメラ
このレンズ、中古の一眼レフについていたが、落下させたらしく
一部が潰れてフィルターの装着ができないもの。
明るさはさすがASA100時代のレンズなのでF1.8ある。
後ろから内部のトレーシングペーパーで作ったフォーカシングスクリーンをのぞく。
ちょっと素人工作で日除けを作った。
撮影風景。
コピーアートペーパーとの出会い
この、とても性能の悪い印画紙は中学生から教えてもらった。授業でカメラを作ったと聞いたが、
普通のフィルムは使っていないらしいし、教室で、暗闇の中でもなく、結構ラフな扱いをしているらしい。
数十年前のことになるが、練習船海王丸の暗室の中で写真班として白黒のフィルムの現像と紙焼きを
薄暗い赤い電球の下で行っていた。真水が貴重なので水洗いが不十分になりがちで困っていたことを
思い出した。
自作のカメラで初めて撮った愛車スイフト。
この中学生が使っていたという感光材料とはいったい何か、しかも「アイロンをかけると絵が出てくる」
とは???
そこでコピーアートペーパーの言葉を初めて聞いた。
この紙は、非常に感度の低い印画紙の様なもので、青い色しか出ない。晴天の建物の外で1時間ほど
感光させて、取り出してすぐにアイロンをかけると数秒で画像が現れる。直射日光さえ当てなければ
自分の体を盾にすればカメラから取り出しても数秒間なら大丈夫だ。
授業で作ったという、ティッシュケースにフレネルレンズを嵌め込んだようなカメラを見たが
映ったものが、撮影した本人しか認識できないほどぼやけている。先生は「なかなかいい」
と褒めてくれたとか。
しかし、カメラというのだから、こんな実力ではいけないのではと、子供の理科の宿題を取り上げる
親のような気分になってしまった。
コピーアートペーパーと二眼レフで遊ぼう!
ここひと月ほどハマっていることがある。コピーアートペーパー
という印画紙?に撮影してアイロンで現像することだ。
この特殊なペーパーのサイズは6cm×6cm そう、6×6!
中学生の理科の授業で使う教材らしい。箱にレンズをつける
だけのカメラを1時間ほど露光して現像する。
この現像方法が面白い!なんと「アイロン」で熱を加えると
たちまち昔の「青焼き」が浮かび上がる。コントラストは
高くて中間の諧調は苦手、感度はメチャクチャ低くて、
F2.8のレンズで日中の晴天時にでも約30分、少し暗いとき
だと1時間はかかる。露光条件が非常につかみにくい。
作例
電流の流量を絞らないといけないのか
ファンクションジェネレータを使う時、今のは出力が50オームになっている。
これはすごいことで、インピーダンスが何キロと高い回路からするとほぼ無限に電流が流れ込むことになる。その結果、観察してもなにも起きないことになるわけね。